市場分析論(前期2単位)(2年次以上)


概 要

 市場の動きを理解し、消費生活や経済活動に役立てることに欠かせないのが、市場に存在する情報を加工し分析する知識です。最近よく耳にするデフレやインフレの言葉の意味は分かっていても、物価が上がるとか下がるといったことを本質的に説明できる人は多くないでしょう。本講義では、はじめに基本的な統計量である平均について解説するところから始まります。その具体例として物価指数の計算式を紹介します。物価指数の三種類の考え方を解説して違いについて明らかにします。そもそも物価をはかることの難しさについて考える事も重要なテーマの一つです。
 続いて、データのばらつきの指標である標準偏差を見ていきます。標準偏差と、最もオーソドックスな確率分布である正規分布との関係について解説し、その応用として在庫管理における発注点や発注量の計算について解説します。ここでは、確率的にばらつきのある経営データに対して、リスク下で最適な量を決定することの意味を考察してもらいます。
 次に2つ以上のデータ系列同士の関係の強弱、因果関係のある場合の回帰線の引き方を解説しますが、これは最初に学んだ平均の考え方と共通点があることに気づくでしょう。回帰分析は様々な市場データの予測に用いられます。
 オークションは市場を情報のキーワードで読み解くにあたって最も興味深いテーマです。従来からのオークション理論を基礎にして、サイバー市場で盛んになったオークションについて詳細に見ていきます。
 最後はグラフで読み解く市場です。指数や係数を計算するだけが市場分析ではありません。これまでのテーマでも、相関分析は散布図、回帰分析では回帰線で視覚的に傾向を読み取ることが可能です。ここでは、それ以外に株価チャートで読み解く株式市場、交差比率をマトリックスで表し市場を読み解く方法などを解説します。

到達目標

 市場を理解する上で必要とされる基本的な統計量の意味を理解し、正しく使えるようになること。最適化の考え方を理解すること。グラフから有用な情報を読み解けるようになること。サイバー市場の特徴について説明できるようになること。以上が最低限の到達目標です。

授業時間外の学習

 各回ごとに事前に配布する資料をよく読んで事前学習をしておいてください。物価指数については、総務省統計局の「消費者物価指数のしくみと見方」を読んでおいてください。
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パスワードはFUポータルの授業のページで確認してください。公表は厳禁です。

授業計画

市場分析論

1

市場分析論について:数に強くなる

2

乱数とシミュレーション

3

算術平均と偏差

4

幾何平均と加重平均

5

物価指数の考え方(4と同じスライド)

6

正規分布と標準偏差の関係

7

ABC分析と発注点方式

8

定期発注方式

9

経済発注量と微分

10

相関分析−関係の強さをはかる−

11

回帰分析と最小二乗法

12

グラフで読み解く市場T−株価チャートと移動平均−

13

グラフで読み解く市場U−交差比率ほかのマトリックス−

14

オークション理論
15 講義のまとめ
補足資料(定期試験関係)

プロジェクターによるプレゼンテーションについて

 授業中のデジカメ等による撮影、ボイスレコーダー等による録音はお断りします。情報保障として撮影や録音を希望する人はお申し出ください。
 資料提供は基本的にプロジェクターによるプレゼンテーションによっても行います。後方に座った人にも内容が確認できるようにコンテンツの量、文字サイズや背景色などについては工夫しますが、視力に自信がない人は、なるべく前の方に座るようにしてください。
 なお、プレゼンテーション資料は、講義で口で説明することや黒板に書かれるコンテンツと同様、「丸写し」したり、「綺麗に清書」したりする事は非効率であり、また難しいことです。授業中のノートはパパッと「メモ」として書き留め、授業が終わってなるべく早めにノートとしてまとめましょう。テキストに書かれていないことや、書かれていても補足説明となっているものなど、テキストでは得られない情報を、必要の範囲で要約してノートとしてまとめることで、後の学習に役立てることができます。


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