市場分析論(前期2単位)(2年次以上)


※ 2024年度は担当しません。担当の先生のシラバスをお読みください。

概 要

 価格や供給量で市場を記述し分析することは現代社会を知るうえで基本中の基本です。流通の中にあって物にはそもそもなぜ価格がついているのでしょうか。その点、分業という概念は非常に重要です。あらためて私たちの社会について分業を通して考えましょう。価格は需要と供給によって決まります。その需要と供給が出会うのが市場です。市場は、農産物や工業生産物などの物だけではなく、サービスも、債券のような資金の貸し借りも媒介します。現代社会のほとんどの時事問題は市場が係わっています。
 本講義では、その市場の基礎をミクロ経済学の市場分析の考え方に則って学びます。応用として、価格統制や税金が市場の働きにどのような影響を及ぼすのか考察します。市場がうまく働かないケースも存在します。独占、外部性、公共財、情報の非対称性など、現代社会の課題を考察するうえで必要となる知識です。
 ビッグデータやAIが注目を集める情報社会の今日、ネットをはじめとする雑多な情報から問題関心を引き出し、論理的で見識に基づいた分析及び考察ができ、将来に対する正しい選択ができるようになることが重要です。
 授業は講義形式で行います。切りの良いところで質問がないか尋ねます。講義の進行上問題がない範囲で随時の質問にも応じます。

到達目標

ミクロ経済学の基本的な思考様式について理解し説明できる。(知識・理解)
価格統制、独占、規制緩和、格差問題について市場の観点から説明できる。(知識・理解)
現代市場の問題点について自分の考えを説明できる。(知識・理解)
今後のAI時代の社会のあり方について自分の意見を持ち説明できる。(技能)

授業時間外の学習

評価基準
 到達目標に示した内容について、時事問題を市場分析論の考え方に則って的確に説明できているかを評価の基準とします。

評価方法
 定期試験の成績は60%、平常点は40%で、毎授業でFUポータルの小テスト機能で行う問題の解答の評価を平常点とします。

授業計画

市場分析論

1

イントロダクション(スタートアップ授業)
2

分業

3

需要と供給

4

価格統制

5

価格弾力性

6

労働市場

7

資本市場

8

完全市場と独占

9

独占禁止法

10

規制と規制緩和

11

負の外部性と正の外部性

12

公共財

13

貧困と福祉と格差問題

14

情報の非対称性
15 企業と政治のガバナンス

テキストほか

 ティモシー・テイラー(著)、池上彰(監訳)、 高橋璃子(翻訳)『スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編』かんき出版、2013年。ISBN:978-4-7612-6894-7
  正当な理由のない授業中の入退室や私語、室内での着帽、授業とは無関係のスマホ操作、居眠り、代返などの迷惑行為や不正行為は行わないでください。


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